Blog · BRAVER'S Σ · 開発ログ
育てたキャラに出番を作る — 派遣機能を設計したときに考えたこと
BRAVER'S Σ に派遣機能を入れた背景と、設計時に悩んだポイントを整理しました。ガチャや育成がある作品で起きがちな『使わないキャラが溜まる問題』にどう向き合ったか、『放置を強制にしない』ために何を避けたか、といったゲームデザインの話です。
BRAVER'S Σ に 派遣機能 を追加しました。機能そのものの紹介は こちらの記事 に書いたので、この記事では 設計するときに何を悩んだか をまとめておきます。ゲームデザインや運営についての話です。
解こうとした問題
BRAVER'S Σ はガチャで手に入れたブレイバーを育てて戦うタイプのゲームです。プレイを続けると必ず起きるのが、「育てたけど使わないキャラが溜まっていく」問題 です。
メインのコンテンツ(アーケードやコロシアム)には編成の正解がある程度決まっていて、出番のあるキャラは一部に偏ります。手に入れた愛着のあるキャラに出番がないのは、プレイヤーにとっても自分にとっても、もったいない状態です。
派遣機能は、「その他大勢のキャラにも主役の日をつくる」 仕組みとして設計しました。
「放置」を"強制"にしないこと
放置系・時限系の機能は、「やらないと損をする」形にしてしまうと、プレイヤーにとって義務になってしまいます。朝起きて開いて、夜寝る前にセットして...と日常生活にタスクを増やしてしまう。
それは避けたかったので、いくつかの線を引きました。
- メインの遊び(アーケード)は派遣なしでも成立する ように報酬バランスを取る
- 出撃中のブレイバーは他コンテンツに使えない ルールにして、「全員派遣に放り込めば有利」にはならないようにする
- 1日の受け取り回数に上限は設けない ので、忙しい日はまとめて回収、暇な日はこまめに回すが両方成り立つ
「やってもいいけど、やらなくてもいい」に寄せた結果、プレイヤーの生活リズムに合わせた遊びになる ことを狙っています。
条件を3軸に分けた理由
派遣クエストには「こういうブレイバーを送ってくれ」という条件がついていますが、これを1軸(ステータスだけ、など)にしなかったのは意図があります。
条件は大きく3種類に分けています。
- ステータス条件(どれくらい強いか)
- ランク条件(どれくらい育っているか)
- 能力条件(どんな特性を持っているか)
1軸だけだと「強いキャラを優先的に育てる」モチベーションしか生まれませんが、3軸に分けると 「強くはないけどこの能力を持ってる子」「中途半端にしか育ってないけどランクは満たしてる子」 など、普段なら編成の候補にしないキャラに出番が回ります。
キャラの持ち味の "違い" を要求条件に翻訳する、という考え方です。
掲示板を"毎朝入れ替え"にした理由
派遣クエストは毎朝自動で更新されるようにしました。これも設計判断です。
クエストを永続的に張り出したままだと、プレイヤーは「全部クリアしきったら終わり」の状態になりがちです。それよりも 毎日違う依頼が来る掲示板 のほうが、ゲーム世界に鮮度が出るし、「今日はあのキャラにぴったりの依頼が来てるな」という発見が生まれます。
「いつ遊んでも同じ」ではなく、「今日だからこそ遊ぶ意味がある」を少しでも作りたいという意図です。
編成のおまかせ機能を入れた理由
条件が複雑になると、毎回「このキャラは条件満たしてたかな」と確認するのが面倒になります。そこで 「おまかせ編成」 を入れました。
自動で候補を選んでくれるので、考えたくない日はワンタップで送り出せます。一方で 手動編成のほうが成果が良い ようにはしていないので、手動でこだわって組むかどうかは完全に自由です。
「システムが遊び方を強制しない」 という原則を、小さいところでも守る、みたいな感覚です。
これから調整したい部分
設計のベースは固まっていますが、ここから数字のチューニングを重ねていく予定です。特に以下は、プレイヤーの反応を見ながら調整していきます。
- 難易度ごとの 報酬バランス(難しさに対して割に合っているか)
- 必要時間 の長さ(半日は長すぎるか、短すぎるか)
- 条件の厳しさ(「このクエスト不可能」になっていないか)
フィードバックは X や [email protected] で歓迎しています。
まとめ
派遣は、"育てた愛着に出番を作る" 仕組みとして入れた機能です。ガチャ+育成ゲームを作っている方の参考に、少しでもなれば嬉しいです。